彼のこと①

~診断名~

 

幼少期から自覚・他覚症状があったと。

ずっと、疑問をもって生きてきたと。

私と出会い、今後迷惑をかけないようにと。

多分、気のせいであってほしいとの願いが一番強かったと思う。

 

そして、彼は病院に行くことを決意し初診は私に内緒で受診した。

 

もし、「疲れ」や「考えすぎ」「気のせい」と医師に言われたなら

その時点で彼は安心し、私に打ち明ける必要性がないと考えた。

 

しかし、初診時にカウンセリングを勧められてしまった。

 

私にも打ち明けてきた。

彼は、ショックを受けカウンセリングに拒否反応を示したが私は、

今回初めて受診しようと思い行動した彼の、とても勇気ある一歩を励ました。

 

それから、月に一度くらいのペースでカウンセリングに通院した。

 

内科的な検査、専門的な検査を行った診断名は「ADHD」。

 

彼に、腑に落ちた感とショックが見えた。

 

彼とお付き合いを始めた頃から彼は

「思い立ったら、自分でも止められない」

今日言った事が、明日には変わっていることが頻繁にある」

「誰にも信用されない」

「迷惑をかけないようにする」

「記憶が無い」

「忘れる」「他人を信用しない」

等、言っていたことが私の中で繋がった。

 

私としては、そういうことかぁ!と。

であれば私に出来る対応の仕方があると前向きに考えられるのだが、

彼は、私にだけは知られたくなかったと。

 

薬も処方されたが、1回だけ飲んで後は飲んでいないと。

 

彼の性格や意思、彼の今の心境を考慮し、

急性期ではないことも踏まえ、私は内服に関して強制はせずに見守ることにした。

 

カウンセリングの中での専門的なテストの内容を予習までして臨んだのに、

診断されてしまったと嘆いていた。

診断はされたけれど自分では認めていないと。

 

彼は、親子関係の事や幼少期の話を今まで誰にも話したことがないと言っている。

でも私には思い出す度に話をしてくる。

 

看護師だから同情が入っていると言われたけれど、

仕事としてその立場で考えるならば私の場合、

もっと一線を置いた対応をするだろう。

 

これからの人生、ずっとこの人の側にいて心の支えになりたいと、

改めて強く思った。